国定勇人(前三条市長)× 高松平藏(ドイツ在住ジャーナリスト)

ドイツの地方都市の発展を見ていると、市長の役割もかなり大きい。では日本ではどうなのだろう?2020年に現職を退き、「日々の地方のリアリティ」から少し距離を取れる状況になった前三条市の市長、国定勇人さんと地方自治体における首長の役割について6回にわたり話した。下記は対談の各回テーマ、写真部分をクリックすると、本文へ飛びます。(対談日 2021年4月12日)

国定 勇人(くにさだ いさと)さんのプロフィール
2003年に総務省から新潟県三条市に出向。2006年に一旦総務省に戻るが、三条市長選に立候補し、当選。2020年9月に辞職。現在、衆院選立候補に向けて準備中。1972年東京都千代田区神田神保町生まれ。
オフィシャルブログ:この地に尽くす!〜国定勇人(くにさだいさと)の日記〜


第1回 志ある市民10人と 町を俯瞰する市長
地域というリアリズムの中で俯瞰する力が求められるようです。また地方都市の「成功」の尺度とは何でしょうか。そのカギは「51対49」にあるといいます。 (2021年8月11日公開)

こんなことを話しました

  • 10万人都市の市民との距離
  • 地方はリアリズムだ
  • 市長は地方を俯瞰するためにいる
  • ほめられるために 市長になるわけではない
  • 市長の「俯瞰する方法」
  • 51対49のゲーム

第2回 市長は大統領よりも力がある
制度面を中心に市長の役割を見ていきます。巨大な権限があるからこそ、市長への負荷も大きい。しかし、首長の考え方で行政を展開できるといいます。(2021年8月19日公開)

こんなことを話しました

  • 日本の自治体は大統領制
  • 予算編成にも見える市長の強さ
  • 職員との議論、議員との距離
  • 二元代表制の本来の良さを大切にすべき

第3回 日本の公務員がジェネラリスト指向である理由
ドイツの行政は専門家集団の傾向が強く日本と正反対。しかし、それにも理由があるようです。ただし、町を自分たちで磨きをかけねばならない時代、首長と職員の能力にかかっています。(2021年8月23日公開)

こんなことを話しました

  • プロデューサー意識が出てくる理由
  • 職員が考える「付加価値」が問題
  • 役所のマニアックな仕事文化ができる理由
  • 「縦割りの中央省庁」と「総合行政の地方」の関係
  • 職員に勉強をなぜ勧めたか?
  • 日本がジェネラリスト指向なった理由
  • 日本にも専門性の高い職員はいるが・・・

第4回 地方における公共性と個人主義について考えた
ドイツ社会を見ると、行政と個人のあいだに非営利組織をはじめとする中間層が豊か。こういう山荘構造をある種のモデルとして議論されることが多いですが、「日本では現時点では無理」という国定さん。他方「安全装置なき個人主義」に気付いた若い層もおり、既存の日本社会からの変化として捉えることができそうです。(2021年9月2日公開)

こんなことを話しました

  • 公共空間なき日本で大切なこと
  • 日本に欧州型の公共空間を作るのは難しい
  • 「安全装置なき個人主義」に気付いた若い世代

第5回 世界に伍する一流の地方都市にするには?
「ものづくりの町」として舵を切った三条市。製品の良さもさながら、地方そのものを磨きをかけ、世界的視野に立った戦略で伸ばすことが重要と国定さんは指摘します。その代表格が「燕三条 工場の祭典」でした。(2021年9月14日公開)

こんなことを話しました

  • 「ものづくりの町」に集中した理由
  • 欧州見ると「日本の地方でもできる」と思うこと
  • 市内の鍛冶職人の製品9割が欧州向け
  • 地域産業の存在感高める「工場の祭典」

第6回 文化政策で地方都市を磨け (仮題)
準備中


高松平藏(たかまつ へいぞう)
ドイツ在住ジャーナリストで当サイトの主宰者。「地方都市の発展」がテーマ。著書に「ドイツの地方都市はなぜクリエイティブなのか」など。
昨年は次の2冊を出版。「ドイツのスポーツ都市 健康に暮らせるまちのつくり方」 (2020年3月)、「ドイツの学校には なぜ 『部活』 がないのか」(2020年11月)。前者はスポーツ・健康の観点からみた都市計画や地域経済、行政・NPOの協力体制について。後者はドイツの日常的なコミュニティ「スポーツクラブ」が都市社会にどのように影響しているかについて書いている。1969年生まれ。プロフィール詳細はこちら