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2003-08-12

 


産婦人科医療、
社会と技術、芸術の視点から展示 


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  ドイツ南部のエアランゲンで出産をテーマにした展示が同市のミュージアムで開催されている。出産など身近なテーマをさまざまな角度から見せているのが特徴だ。

『産屋や試験管ベビー』と銘打たれた展示会はエアランゲン大学病院の産婦人科 175周年にあわせて 3 月末から 7 月まで開催されている。ミュージアムと大学病院産婦人科、そして学術 NPO『医学倫理の歴史』の共同制作。

 展示内容は出産・手術に用いられた昔の医療器具や子供が誕生したときに使われる記念の品々。また、ナチス時代の族政策のポスターや強制労働者に施された避妊手術についての展示など。

他方、出産をテーマにした絵画や彫刻のほか、乳がんで片方の乳房を切除した女性の『私は生きている』と題したポートレート写真の作品が展示されている。また、人工授精に関する映像なども随時上映され医療技術、社会情勢、芸術という観点から立体的に産婦人科医療を提示したものだ。

 地元に密着した内容の展示もある。『出産場所』と銘打たれた写真パネル作品は自宅出産、助産婦院、外来出産、入院出産といった各出産場所の写真と出産経験者のインタビューをまとめたもの。ちなみにドイツでは出産後数時間で自宅に帰るケースが多く、産婦人科で出産する場合『外来出産』と日本のように 7 日程度入院する『入院出産』がある。

あるいは、エアランゲンおよび周辺都市で生まれた人たちの乳幼児の時の写真 200枚以上を展示。中には著名なサッカー選手や地ビール会社の経営者の写真もある。地元の人が行けば『同級生』の写真にお目にかかることもあるわけだ。

さて、エアランゲン市は最近、『メディカル・シティ』として産官学の協力体制を強め、先端医療技術の振興を図っている。医療技術ベンチャーためのインキュベーター(『ふ化器』の意)施設も最近完成した。

今回の展示会は市の政策とはまったく独立したものだが、同市の医療に関する蓄積がうかがえるものだ。期間中、展示テーマに応じたダンス公演や『医療都市と文化』といった講演会など多数の催しも行われる。 (了)

(『週刊京都経済』 2003年4月28日付に掲載分)
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