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2003-05-12

 


ドイツ・エアランゲン
1000年祭、地域主義のメセナ魂を刺激
運営チームに専門家、企業との信頼関係強化につながる

  昨年 1000 年祭をおこなったドイツ地方都市、エアランゲン。年間を通して多くのイベント等が行われたが、地元の企業の文化支援に対する意識も刺激したようだ。

 同市が 1000 年祭にむけて、企業を招き、プロジェクトについて紹介したのが2000 年。また、インターネットによるスポンサー集めもおこなった。中には『うちは出さないわけにはいかない』という義務感で出したところもあったが、結果的には800 の企業に頼んで、300 社がスポンサーになった。

 一方、1000 年祭の運営チームの舵取り役に文化プロジェクトの専門家、ピエレ・ライヒ氏を招いたのもよかった。同氏は多くの文化プロジェクトにかかわってきた人物で『お金をもらって、はい終わりというふうにはしたくない』というのが方針。運営チームにスポンサー担当者を設けた。

 具体的には催しなどへの招待や情報を先に送るなど一見すると当たり前のことだが、こまやかな対応をおこなった。これが功を奏した。1000 年祭の予算は 140 万ユーロ(約 1 億 8 千万円)だが、そのうち 80 万ユーロ(約 1 億円)が地元企業からの支援だ。「スポンサーも気持ちよく参加してくれた。しかも小さな企業もお金を出してくれた。想像以上の額だ。また、企業と(行政の)距離も近くなった」(同氏)。

 そもそも、ドイツの地方で行われる文化関係の催しには必ずといっても地元の銀行や企業が支援する。いわゆる『メセナ』だ。そこには『地域の人々の生活の質を高めることが、企業の繁栄につながる』というメンタリティが根底にある。1000 年祭はこんな地域主義とでもいう企業のメセナ魂をおおいに引き出したようだ。

 たとえば、歴史的な建造物や場所に巨大な虫ピンを立てるというプロジェクトを期間中行ったが、プラスティック素材を扱うレハウ社が名乗りをあげ、10 万ユーロ(約1,290万円)を支出した。これまでは文化支援に名前が出てくることのない企業だった。(了)


(『週刊京都経済』 2003年3月10日付に掲載分)
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レハウ社の支援でできた巨大虫ピン。一定期間すぎれば撤去される予定だったが、好評を博し壊れるまで設置しておくことになった。(下はピンの根元の敷かれている説明のためのパネル)

 

 

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