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2002-10-22

 


ドイツ・エアランゲン

市営劇場を市民に公開


小道具のオークション、行政マンがリード


劇場入口。道路工事を模したしつらえ。 
【エアランゲン】 ドイツ南部のエアランゲンの市営劇場はこのほど、市民に公開した。

劇場を公開したのは今月3日。この日は東西ドイツの統一記念日で休日。家族連れ、カップルなど老若男女が訪ねた。

劇場の公開は毎年、行われているもので、今年は工事現場にみたてたしつらえ。付近の道路から劇場内にまで工事現場で使われる赤と白のテープが貼られた。また、随所に本物の道路標識がおかれ、訪問した人を誘導するようになっている。

内容は技術担当者による劇場の案内や子供向けの朗読会、複数作品のダイジェスト版を市の劇団が上演するなど盛りだくさん。過去の公演ポスターなどの販売も行われた。

また、舞台でつかう小道具やポスター制作のために作られたオブジェやなどが競売にかけられた。

子供向けの朗読
同市文化部責任者のディエター・ロスマイスルさん自身がハンマーをもち、とりしきった。「劇場はファンタジーの空間、そのために使われた小道具がここにある!」といったの玄人はだしの口上でスタート。オークション会場はにぎわった。

専門家で、政治家でもあるドイツの行政マンには「顔」がある。ロスマイスルさんもことあるごとに催しや地元紙に登場するが、今回もそういったドイツの特徴が色濃くあらわれたかたちだ。(了)

【編集後記】「ドイツはいい」と言っている場合ではない〜奈良県大和高田市のこと

▲劇場やホールの公開は日本でも最近よく行われるようになりました。ただ気になるのが、市民と劇場との距離。日本にくらべて、市民全体でもりたてているような印象がドイツにはあります。

▲理由は何か。劇場をめぐる伝統や歴史ということもありますが、「リビングスタンダード」として位置付けられているということが大きいでしょう。

▲そこへ、戦略的に方向付け行う行政マンがいることや、地元のメディアが劇場で行われる公演や出来事をきちんと報道していること、といった事情が加わります。

▲奈良県大和高田市の「さざんかホール」も市民との接点を増やす努力を行っています。2000年の話ですが、ホールを公開した際は1日で500人程度の人がホールを訪ねたといいます。

▲特徴はホール運営はサービス業と明確に位置付けていること。専門性の高いスタッフを配し、人事異動をなるべく回避することで、「サービス業」としてのホール運営を行っています。

▲環境、福祉、文化など「ドイツはすばらしい」という捉え方をされることが多いですが、ビジョンとそれに基づく理念がしっかりあれば、あとは智恵のだしどころ。エアランゲンは約11万人。大和高田市は約7万6千人。小さな街だからこそしやすいこともあるように思います。(高松平藏)

※さざんかホールの過去の記事
【2001年4月27日付】公営ホールもサービス業だ / さざんかホール 江南 博仁さん

【2001年6月27日付】岩下徹さん、板橋文夫さんの即興セッション / 潜在する地元客
を発見

玄人はだしの口上でオークションをはじめるディエター・ロスマイスルさん。

 

 

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