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2002-08-15
倒産寸前、ドイツの自治体
【エアランゲン】 ドイツ南部のバイエルン州で、各自治体の代表者が集まる会議がこのほど行われた。そこでクローズアップされたのが、各自治体の財政難だ。
バイエルン州内の274の市町村で行う「バイエルン自治体会議」は先月11、12日に同州に位置するエアランゲン市で行われた。地元紙『エアランガーナハリヒテン』(7月12日付)が報じたところによると、「市町村は財政難。あとがない」と自治体会議の会長が警鐘をならしたという。
各自治体の対策としては、空白になったポストに人材補充を行わないなどの方法で人件費を削減したり、建築投資をカットするといった方策を講じている。
たとえば、ミュンヘン市などは幼稚園に通う子供の親が高収入者である場合、料金を値上げすることや、劇場の閉鎖、スポーツクラブのスタジオの売却を行う。比較的、財務状況がよいとされるエアランゲン市でも、ここ6年間の緊縮財政が奏功したので「倒産状況になっていないだけ」(同市市長)だという。
財政難の理由をさかのぼれば旧東西ドイツの合併にある。事実上、旧西ドイツの吸収合併となったため、旧東ドイツ地区の建て直しは重要課題となった。旧西ドイツの州と国の負担が増加。そのしわよせが市町村にまで及んだ。さらに、2001年、企業からの税収入のうち20%が国にはいっていたが、30%に増加。これが自治体の税収入減につながった。自治体会議では、この割合を元に戻すことを求めている。
98年シュレーダー政権樹立以降、企業の税金に関する税制改革も追い討ちをかけた。国外に支社などがある企業は、国内の本社と連結するかたちで税金の額を算出することになった。これによって、ドイツ国内の本社がたとえ黒字でも、独国外の支社などが赤字であれば、ほとんど税金を支払わなくてもよいというケースが出てきた。
このままでは、行政サービスやスポーツ・文化・福祉関係の施設の運営の縮小、値上げなどにより市民の負担増を強いることにもつながる。実際、近年は公営の劇場や芸術団体が、有限会社になることも増えていた。
ドイツ国内で自治体の財政難を言われて久しい。しかし、その深刻さは市民にあまり認識されていない。人々のクオリティ・オブ・ライフ(生活の質)にまで響く可能性は高く、市民からの声が必要だと「自治体会議」は訴えた。(了)
※この記事は『週刊京都経済』(8月12日付にも掲載)
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