インターローカル ニュース
Inter Local News
![]()
/// インタビュー///
2002-07-31
IT分野のダウン、ドイツで早すぎた
ASQF e.V.代表 ベルンド・ヒンデル博士
ドイツ南部のバイエルン州といえば、かつて農業や観光のイメージが強かったが実はハイテク関連の企業の多いところでもある。中でも「中央フランケン」とよばれる地域では、ソフトウエア分野の育成・支援を強めている。産学の交流などを通して、質の高いソフトウエア開発の支援を行うNPO、ASQF e.V.(Arbeitslreis Software-Qualiteat Franken e.V.)の代表、ベルンド・ヒンデル博士に最近の状況をきいた。(聞き手は高松平藏)
──ドイツ人は新しい技術に否定的な傾向がある。特にバイエルン州は保守的なイメージがある中、なぜ今ソフトウエアなのか。
「10年ほど前からバイエルン州はイノベーションのための環境を政府主導で整備された。したがって、ニュービジネスの開発、発展ができうる状況になっている」
「ソフトウエアといえば、パソコンで用いるものという考え方が一般的だが、実は70%が機械用のソフト。CDプレイヤーや製作用の機械にいたるまで幅は広い」
「バイエルン州にはBMW(自動車メーカー)、シーメンス(総合電機メーカー)といった大企業がある。いわゆる『オールドビジネス』の企業だ。しかし、先駆的な経営を行っているため、E-ビジネスやインターネットビジネスをすすめていける。その面では保守的ではない」
──PC用のソフトウエアでは言語が問題になってくると考えられる。
「IT関連でドイツ語圏のみをマーケットとして考えるのは小さすぎる。起業のためのビジネスアイデアは国際的で、ドイツ語圏外も視野にいれておく必要はある。これは、ベンチャーキャピタルからの資金調達のためには必要な条件のひとつでもある」
「もっとも、ドイツでは英語の教育がきちんと行われているので問題はないはずだ」
──投資家にとってのバイエルン州は?
「バイエルン州、州内の中央フランケン地方でソフトウエアがテーマになっていることは銀行や投資家の中では知られている。したがって、比較的、他の地域に比べて投資をうけやすい」
──ドイツの投資状況について起業家から非難の声もある。
「ドイツでのベンチャーキャピタルの歴史は短いために、お金の流れについてそれほど知られていない。その点、投資家が投資して儲けた例がたくさんあるのがアメリカ。完全にシステムになっている」
「ドイツでもいろいろな人が投資してくれたものの、景気がダウンしてしまったことが痛い。特に投資家が利益を得る前にIT分野がダウンしてしまった。もっとも、本当に元気なものだけが生き残り、今から2年で配当が出てくれば、投資家と信頼関係が築けるだろう」
ASQF e.V.(Arbeitslreis Software-Qualiteat Franken e.V.)
中央フランケン地方のエアランゲン市にあるNPO。企業や大学関係、個人など170の会員がいる。技術やノウハウの交流などが目的。セミナーなども行っている。1996年設立。
ベルンド・ヒンデル博士
【読者からのコメント】
◆新しいパラダイムの転換の必要性を感じる(東京・会社員 男性38歳)
だんだんヨーロッパも「アメリカ的資本主義」に侵されて?行くんでしょうかね。オルタナティブとしての新しい資本主義の誕生をヨーロッパ特にドイツ/フランスに期待しているのですが。。。
最近の行きすぎた「アメリカ的資本主義」は、益々、社会ルールをゲーム化しすぎているのではないでしょうか?
人間が人間らしく生活できる基盤の本質が「ゲーム」であり、その「ルール」を熟知し、それを楽しむことができない、もしくは、楽しむ基盤としての「資本」がない人たちはどうすればいいんですかね。
新しいパラダイムの転換の必要性を感じます。 子供たちの顔を見ていると、益々、その思いを強くする、今日、この頃です。
|インターローカルニュースtop | 記事一覧 |